昇段を目指す皆様へ
~JTSが昇段において求めること~
うまいから黒帯、うまくなったから黒帯、そう思っている人が多いと思います。でも、黒帯になるということは、最終目標ではなく、その先へ行くための通過点でしかないのです。
黒帯は、「一人で練習できる」ということを意味します。つまり、その先へ行くために自分で努力していける、ということを表すものなのです。1から10まで習うのではなく、8を習い、それを10にする、5を習い、それを10にする、そうやって成長していける力を持っているということが黒帯なのです。
よって、昇段審査は、これまで受けてきた昇級審査の延長にあるものではありません。師範から習ったとおりに蹴ることができる、型ができる、というだけでは受からないのです。
習ったことをきちんと理解し、自分で練習することができる、後輩に伝えることができる、そういうことができて初めて黒帯なのです。
だから、昇段試験において最も要求されるものは、蹴りや型のレベルではなく、蹴りや型の理解と普段からの努力なのです。昇段の段階において、蹴りや型が完璧でなくてもよいのです。蹴りや型の意味を理解し、それを後輩に伝えることができ、昇段後もしっかり練習して上達していけるのであれば、立派な黒帯だと言えるでしょう。
故に、昇段審査は、審査前にだけ型や蹴りの練習をしても受かるものではありません。昇段審査は、白帯からの積み重ね(基本をいかにきちんと積み重ねてきたか)が評価される審査だと言ってもよいでしょう。
最後に付け加えると、下の帯の人たちの見本となれるということも重要要素です。後輩は先輩を見て育ちます。
黒帯を締めて後輩たちの前に胸を張って立てるよう頑張って下さい。
※ 以下は、2007年9月現在における要項です。今後、受験資格、審査項目に変更がある場合もあります。
◆ 受験資格:
初段:JTS昇級審査において1級と認定された者もしくはそれと同等レベルにあると認定された者
2段:WTF公認1段を取得してから1年以上経過した者
◆ 試験項目:
・基本蹴り(突き、前蹴り、前回し蹴り、脳天蹴り、後ろ蹴り、ターン蹴り、後ろ回し蹴り、ジャンプ後ろ回し蹴り、横蹴り)
・プンセ
初段:基本動作から8章まで
2段:基本動作からコリョまで
・跳び蹴り(ジャンプ前蹴り、ジャンプ後ろ蹴り、ジャンプ横蹴り)
・キョルギ
・平常点(練習参加状況、練習態度、指導力等)
・論文(提出は任意。詳細は下記参照)
◆ 配点:
基本蹴り プンセ 跳び蹴り キョルギ 平常点
100点 100点 100点 100点 100点
・上記項目の平均点が60点以上で合格。ただし、1つでも50点未満のものがある場合は、平均点が60点を超えていても不合格とする。
・論文は、10点満点とし、上記平均点に加算する。
例)平均点58点、論文3点の場合 ⇒ 61点
◆受験料
初段:5,000円
2段:6,000円
なお、合格した場合は、別途登録費用が必要となります(東京都テコンドー協会規定による)。
● 論文 ●
蹴り等への理解を問うため、課題論文を試験項目とする。なお、提出は任意であり、未提出、論文の不出来等により減点をすることはない。
課題】
課題1:蹴りにとって重要な要素について、あなたの思うところを述べよ。
課題2:何のために型があるのか、あなたの思うところを述べよ。
課題3:あなたは何故テコンドーをするのですか
・上記課題のうち、1つ又は2つを提出することができる。
・提出したが、不合格となった場合、次回の審査時において、同一論文での加点はしない。
・配点:各10点
【書式等】
・課題一つにつき、1200字以上
・ワードで作成する。
【提出方法】
・受験する昇段審査申込締切日までにメールに添付して、金館長に提出する。
・提出先:info @ j-taekwondo.com